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魏晋南北朝史研究会

前身は1989年に発足した「若手魏晋南北朝史研究者の会」で,14回の集いを重ねた後,2001年に「魏晋南北朝史研究会」に発展しました.ブログだけで様々な情報を公開していきますので少々見づらいところがあるとおもいますが,ぜひ,右メニューのカテゴリーとブログ内検索を活用してください.

姚楽先生講演会のお知らせ(3月3日)

東京大学の佐川英治先生より3月3日に開催されます講演会のお知らせをいただきました。

姚楽先生講演会

日時:2017年3月3日(金):午後3時~
場所:東京大学本郷キャンパス法文1号館115教室

報告者:姚楽(江蘇省社会科学院助理研究員・東京大学大学院人文社会系研究科外国人特別研究員)
報 告:東晋劉宋時期の僑民と府州郡県の関係―および南朝僑郡県官職の虚構化

報告要旨
西晋末年以降、頻繁で大規模な移民によって引き起こされた歴史的な問題についてはすでに学界の注目を集めている。これまでの研究者が注目したものは主に三つの点である。(1)土断と黄白籍問題、(2)僑州郡県設置の問題、(3)僑民と軍隊の関係の問題。報告者はいくつかの鍵となる史料から東晋劉宋時期の僑民管理に関する以下の三つの問題を検討する。(a)僑民の戸籍形態(b)僑民の賦役義務、(c)僑民と僑旧政府の互助。東晋の数次の土断を経て、僑郡県に実土があろうとなかろうと、東晋後期になるとすでに生活条件が安定している者はみなそれぞれの状況に応じて租米・調布を収め、ならびに徭役に服さなければならなくなった。無実土僑郡県の民戸はすでに必ずしも白籍戸でもなければ兵戸の安定的な供給源でもなかった。遅くとも劉宋中期には、賦役や司法などの面で、僑民はほとんど一般的に彼らが居住する実際の県から管理を受けており、僑郡県と僑民の関係はいよいよ名目化していった。これは別の面では多くの僑郡県の長官の職位が多くの場合一種の単なる「寄録」官になってしまっていたということである。民の戸籍統計と管理の方面で、軍府(都督府)、州府等の広域行政府は軍府に比して明らかに優勢となっていた。これは郡の民事機能の後退とその軍事的性格の強化にある程度の影響を及ぼした。

※報告は中国語でおこなわれます。質疑応答の際には通訳をいたします。

平成28年度~平成29年度科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)「7世紀東アジア世界における文化的多様性とその淵源についての研究」(研究代表者:佐川英治)
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